投資と人生の夢うつつ

元ニート、フリーター、現IT派遣の20代半ばの人間による、投資や生活、その他雑多な話題を書くブログです。

神戸市の小学校の教員いじめを見ると、日本の教育現場と環境に悲惨さが漂っていると思わずにはいられない。

先日、ご飯を食べながらテレビのニュースを見ていたら、衝撃的なニュースを知りました。

 

 

神戸市の小学校にて、20代の男性教師が同僚の教師4人からいじめを受けていたというものです。

 

 

ことが随分と悪質なものですから、既に大きなニュースとなっていますね。

 

 

このニュースを見て思うことがあったので、色々と書かせていただきます。

 

 

 

 

 

問題の概要

 

いじめについて

箇条書きでまとめました。

 

  • 「ハゲ」「ボケ」「カス」などの暴言。
  • ロールの芯を使って尻をたたく、足を踏むなどの暴行。
  • 羽交い絞めにして激辛カレーを無理やり食べさせたり、目や唇にぬる。
  • いじめや嫌がらせの様子を写真や動画で撮影する。
  • 女性教師にLINEで性的なメッセージを送信するように強要する。
  • 被害者の携帯電話にいたずらをして使えなくする。
  • 被害者の所有する車を蹴ったり、上に乗ったり、社内でわざと飲み物をこぼす。
  • 飲酒を強要する。

 

調べると、これ以外にもまだあるようですが、正直これでお腹一杯になるくらいにはヘイトが溜まりました。えげつないです。

 

 

被害者教員は、今年9月から精神的に不安定となり学校を休むようになりました。

 

 

さらに、当該被害者教員だけでなく別の20代男性教員1名、20代女性教員2名もいじめやハラスメントなどの被害にあっていたそうです。

 

 

学校側の対応

現在、加害者教員4名については「有給休暇」ということで、事実上の自宅謹慎としているようです。加えて、今後は子供たちの前で指導をさせないと判断したとのことです。

 

 

今回の件について、今年の6月に被害者教員が加害者教員から尻をたたかれてミミズ腫れができたと校長に報告したそうですが、校長はこのことを「指導して収まった」と教育委員会に報告し、けがのことについては報告しなかったとのことです。また、同月には別の教員からも加害者教員についての相談があったようです。

 

 

今年7月にも被害者教員と加害者教員から聞き取りをしたようですが、そこでも大きな問題としては捉えられなかったものと思われます。

 

 

そして今年9月になり、この問題が明るみに出て、校長が会見で事態の説明をすることとなりました。

 

 

今回のいじめについて、学校側は今年6月に初めて実態を把握したとしていますが、被害者教員は去年9月から今年3月にかけて、前の校長にいじめの件を相談していたとのことです。

 

 

今回のいじめは一昨年から始まっていたとの話もありますが、遅くとも去年9月の時点で学校側がいじめを把握していたことになります。そうなれば、少なくとも約1年間は、今回のいじめについて学校側は有効な対応をとらなかったということになります。

 

 

(2019年10月18日追記)

 

今回のいじめが発覚した対応として、給食でカレーを提供することを一時中止することや、いじめの動画が撮影された家庭科室を改修することが発表されました。

 

教諭いじめ発覚後に複数児童が不登校…給食からカレーを排除・現場の家庭科室を改修へ|MBS 関西のニュース

https://www.mbs.jp/news/kansainews/20191017/GE00030045.shtml

 

 

はっきり言って、何でそんな対応をするのか、私にはさっぱり理解できません。

 

 

教員いじめが起きる環境を変えるのが、再発防止の対応なのではありませんか?

 

 

それを、子ども達が食べる給食からカレーを排除することでどうにかなるとでも思っているのでしょうか?

 

 

いじめの動画が撮影された現場だからという理由で、家庭科室の改修も必要なことでしょうか?

 

 

対処療法にすらなっていないです。見当違いも甚だしいです。

 

 

もっと事の本質を見なければ、同じことがまた繰り返されてしまいますよ…。

 

 

校長について

会見に臨んだ校長は、去年4月から教頭として赴任し、今年4月から校長に着任したということですので、校長着任1年目にこのような重大な問題が発生した責任を問われること、事態の対応をしなければならないことが実に不憫であるなと、私は思います。

 

 

ただ一方、今回のいじめの事態を甘く見ていたことを示唆する発言もしていたように、立場ある人間として最悪の事態を想定して動かなかったのはダメだとも思いました。

 

 

いじめを隠ぺいする意図はなかったということですが、正直なところ、今年6月の相談内容はいじめの範疇を超えてもはや犯罪行為であると私は思います。

 

 

それを「指導して収まった」と報告し、けがについて報告しなかったのですから、隠ぺいだと捉えられてもおかしくはないでしょう。

 

 

被害者教員の方はこのことで精神的に多大な苦痛を受けたでしょうし、実際に器物損壊という物的被害も受けています。

 

 

さらに、このいじめが原因で精神的な障害を負ってしまう可能性も大いにあります。最悪の場合はいじめに耐えかねて自ら命を絶ってしまうということも考えられたでしょう。

 

 

加えて、会見の場で涙を流すというのも良くないと感じました。

 

 

どんなに人の痛みが分かる優しい人だったとしても、人間性など知らない初見の我々からすれば、「感情に流されて冷静な対応ができないダメな人」に映ってしまいます。

 

 

本人が望む望まないとに関わらず、そういう風に見なされてしまいますし、第一印象というのは非常に大事で、一度ついてしまった印象は変えることが難しいですから、もしかすると今後「感情に流されて冷静な対応ができないダメな人」として扱われてしまうのではと思います。

 

 

ですから、会見の場では涙を流さず、毅然とした態度をとるべきだったと私は思います。

 

 

市の方では校長の処分も検討されているとのことですが、私としては妥当なところだと思います。

 

 

しかし、前校長にも非は確実にあるでしょう。何て言ったって、在任中にいじめのことを相談されているわけですからね。

 

 

逃げ得なんてことにならないか、その辺りが実に心配でもあります。

 

 

加害者について

 

主犯格の加害者について

加害者教員4名のうち、1名の40代女性教師は前校長のお気に入りだったそうで、職員内でも発言力が強い、いわば「女帝」だったそうで、しかも他の教師を指導する立場にあったようです。

 

 

前校長のお気に入りということで、彼女が校長の威を借りてやりたい放題だったのかもしれないですし、前校長も彼女がお気に入りということで、何か問題を起こしてもそれをもみ消したり…なんてことをしていたのかもしれません。

 

 

また、教師の指導役という誰も逆らいにくい立場にいることをいいことに、自分の好き勝手にやっていたのかもしれません。気に入らなければ立場を利用して潰せばいいだけですからね。

 

 

今回のことが表に出されずに隠され続ける環境は、この人がいる時点で十分に整えられてしまっていたのではないでしょうか。

 

 

加害者教員の態度について

加害者教員らの反省の言葉というか、言い分けの言葉としては、

 

 

「そこまで嫌がっているとは思わなかった」

 

 

「冗談のつもりだった」

 

 

…子どもを指導する立場の人間がこれかと思いました。

 

 

誰かをいじめる人間がよくする、身勝手な言い分けでしかありませんでした。

 

 

こんな外道な人間たちが、子どもたちに人生の道を教えるなどという、これ以上の皮肉があるでしょうか。誰かをいじめて笑いものにする大人が、子どものいじめを止められるなんて誰が思えますでしょうか。

 

 

こうした人間がいるせいで、日本の教育に対する信頼が下がることを、彼女らは果たして理解しているのでしょうか…。いや、理解していたならこんなことはしないでしょうね…。

 

 

(2019年10月18日追記)

 

加害者らの謝罪文が発表されましたが、私の感想としては「保身かな?」としか出ませんでした。 

 

 

特にいじめの主犯格の40代女性教師に至っては、「自分の行動が間違っていることに気づかず、彼が苦しんでいる姿を見ることは可愛がってきただけに本当につらいです。」とコメントしていますが…

 

「かわいがってきた」教員謝罪に「呆れを通り越す」 強い違和感…「形だけ」批判も次々:J-CASTニュース

https://www.j-cast.com/2019/10/17370352.html?p=all

 

 

いや、人が嫌がることをするのは間違っているって、普通は気が付くものじゃないですかね?

 

 

それと、少なく見積もっても1年間は被害者をいじめてきたのに、その口で「可愛がってきた」などとよくも言えたものです。

 

 

報道では、現在4名の加害者教師らは心身の状態を崩しているということで、二度目の保護者説明会を欠席したとのことです。

 

神戸市・教員いじめ問題で保護者説明会 保護者「加害教諭を守っている感じがする|MBS 関西のニュース

https://www.mbs.jp/news/kansainews/20191016/GE00030037.shtml

 

 

 

どうして加害者が心身の状態を崩すのですかね?

 

 

被害者の方がもっとひどく心身の状態を崩している、というか崩されたのに。

 

 

保護者説明会という公の場に出て説明責任を果たさないことには、逃げていると認識されても当然ではないでしょうか。

 

 

加害者の情報について

既にネット上では、加害者の氏名などが公開されていたりします。

 

 

今回の行為に対して憤るのは理解できますが、行き過ぎた正義を振りかざしてはいけないと思います。

 

 

加害者らを裁くのは、検察官や裁判官といった法に携わる職業に就いている方々、つまり法の番人たちであります。

 

 

我々のような、外野にいる有象無象には裁く権利など与えられていないのです。

 

 

氏名や住所、家族構成などを晒して社会的に殺そうというのは「私刑」であって、それは許されない行為です。

 

 

日本は法治国家で、罪刑法定主義の国ですから、加害者らの罪とその重さは法に則って定められるのです。

 

 

被害者教員の方や市の教育委員会が、刑事告訴も検討していると発表していますので、情報を晒さずともそのうち彼らの正体は判明するでしょう。

 

 

加えて、インターネットの掲示板というものは匿名で誰でも利用できるという特質上、情報の出所が不確かだったり、情報が正確でないものが多いので、もしそこに今回の加害者の情報が掲載されていても、決して鵜呑みにはしないでほしいです。

 

 

どうか、義憤に駆られることなく、今一度冷静になって事態を見て欲しいです。

 

 

最後に

教員を目指している知り合いがいるので、今回の件は他人事ではないと思いました。

 

 

もしその知り合いがこのようなことになってしまい、自ら命を絶ったとなったとき、私に及ぼされる影響はどのようなものなのか…知っている人を自殺で失うということが、どれほど心の負担になるのか、想像できませんし、できるなら味わいたくありません。

 

 

被害者教員の方は、私が推測するのもおこがましくなるような、想像を絶する苦しみに耐えて今日までこられたのだと思います。

 

 

本当に、心から敬意を表します。どうかごゆっくりお休みなさっていただきたいです。

 

 

そして、いじめを受けた被害者の方は、とても熱心で真面目な方です。

 

 

それを潰しかけたのが、人の心も知れない非道で下劣な人間共。

 

 

良い人が潰されて、ズルい奴がのうのうと生きる社会…

 

 

日本の夜明けは遠いどころか、もう黄昏を迎えているのではないでしょうか。