投資と人生の夢うつつ

元ニート、フリーター、現IT派遣の20代半ばの人間による、投資や生活、その他雑多な話題を書くブログです。

女装を始めた男の話 プロローグ「きっかけ」

f:id:hitohira_ipen:20191223124126j:plain

 

「女装」と聞いて、皆様は何を思うでしょうか。

 

気持ち悪い、変人、変態、変質者…

 

恐らく、あまり良い印象は持てないのではないでしょうか。かくいう私も、そういうことをしている人に対して、どうしてそんなことをするのかと理解できない怖ろしさを抱いていました。

 

そんな人間が、なぜ今になって女装をしようと思ったのか。女装の先に何が待っているのか。そういったことを、書いてみようと思います。

 

 

 

 

 

きっかけは、自分らしく生きることができていなかったこと。

f:id:hitohira_ipen:20191223123707j:plain

 

私はかつて、スーパーの店員に就職し、時間を仕事に費やす日々を過ごしていました。業界の特質とはいえ、当たり前のように10時間11時間という長時間労働をしていたら

  

「自分は何のために生きているのか?仕事のために生きているのか?」

 

と、私の心はどんどん蝕まれていき、荒むようになっていきました。

同時に、社員の異動に伴ってシフトが変わり、忙しい日に出勤するようになってから、体の方にも異常を感じるようになりました。具体的には、胸のあたりが締め付けられるように痛くなったり、頭痛や軽いめまいのようなものを感じたりなど…。

  

このように心身ともに限界を感じ、このまま仕事を続けているといつか再起不能になって大変なことになってしまうと思い、退職の判断をしました。

 

詳しい経緯を知りたい方は、こちらにまとめていますので読んでみてください⇒新卒で入った会社を半年経たずに辞める決意をした。ので、入社の経緯と退職を決意するまでを振り返る。ー前編ー - 夢うつつ

 
そうして、今まで抑えてきた好きなこと・やりたいことをして、自分らしく生きようと決めました。ですから、女装はやりたいことの内の一つということになります。

 

 

もっと根本的なきっかけは、「男だから~であるべき」「男なのに~だ」ということへの違和感から。

f:id:hitohira_ipen:20191223124235j:plain

 

私は元々、人と競争することが苦手でした。

 

誰かと比べられて優劣をつけられるのが嫌でした。というのも、自分が劣っているとされて傷つきたくなかったし、自分より劣っていると誰かが判断されて傷つけるのも嫌だったからです。そんなことなので、「男なのに闘争心がない」とよく言われたものでした。

 

また、私は長考することが多い人間なので、すぐに返事を出さない・出せないことがよくありまして、そんなときに言われるのが、「男なんだからしっかりしてよ」という言葉でした。

 

でも、男であるなら闘争心を持たなければならないって、誰が決めたのでしょうか?

 

社会や世間にいる男性の多数が闘争心を持っていたとしても、持てない男性に持てというのはジェンダーの押しつけではありませんか?

 

男だからしっかりしろというのも、あまりしっくりきません。

 

「じゃあ女だったらしっかりしなくて良いのか?」となりますし、誰もが女性をぐいぐい引っ張っていける男であるというわけでもないですから、これもジェンダーの押しつけのように感じてしまいます。

 

こうしたことを言われて、私は男らしくないのかと悩みました。そして、「男らしくあれ」という誰かの言葉に従って男らしくなろうとしては、なれなくて、苦しくて、つらくて、それでまた悩んで…を繰り返してきました。

 

そんなわけで、私にとって女装というのは、世の中を生きづらくするジェンダー論に対した、一種の反逆のようなものと位置付けています。反逆は大げさだとしても、息苦しい社会へのささやかな抵抗くらいのものにはなるかと思います。

 

抑圧された自分と、ジェンダーから解放されたかった。

f:id:hitohira_ipen:20191223123926j:plain

実はイラストを描くようになってから、女の人にとても興味が湧きました。体つき、スタイル、髪、服、靴、仕草…たくさんのものが観察の対象になりました。

 

道行く女性を見るたびに、あの服可愛いなとか、いい髪の毛してるなとか、色々と考えるたびに「自分もああいう風に可愛くなってみたいな」と思うのでした。

 

それと、イラストを描く観点から、どんなポーズが可愛いいかとか、このカメラアングルでこの体勢だったら体はどういう風に見えるのかとか、自分で色々試してみたかったのです。まあ、そういうことを人に頼みづらいというのも理由の一つですが。

 

あとは、「男らしくない男がいても平気」ということを見せたいがためです。そういったことで悩んでいる男の人への、一つの生き方のようなものを示す事ができればいいなと思っています。

 

そこから、悩み苦しんでいる人がそうでなくなるきっかけを見出してくれれば、私も勇気を出して自分をさらけ出した甲斐があったというものです。

 

そういうことで、私の女装はここに始まったのでした。

 

前➡なし

次➡第1話「肉体改造」

バックナンバー➡女装 カテゴリーの記事一覧