ニュースを見たとき、これはひどい事件だなと思いました。
「幸せそうな女性を見ると殺したくなった」などの供述を見るに、女性に対して激しい偏見というか、何か拗らせた感情をもっていたことが読み取れます。
最初はコロナのご時世による生活不安とか、それに関連して他人を羨んだり妬んだりする気持ちが今回の凶行を引き起こしたのかなとか思っていました。実際そういう面もあるのかもしれませんが、どちらかというと世の女性に対する歪んだ認知が今回の凶行を引き起こしたのかなという感じです。
個人的にはこういった無差別殺傷事件、あるいは通り魔事件のことに触れると、どうしても「無敵の人」を連想してしまいます。秋葉原の通り魔事件しかり、新幹線無差別殺傷事件しかり、登戸の無差別殺傷事件しかり。
こういった事件があると、どうして犯人はそこまで行ってしまったのかと、なぜそんな凶行を及ぶに至ったのかと、考えてしまいます。
それはきっと、私も犯人たちに近い立場、いわゆる「無敵の人」に程近い人間だからでしょう。どこか間違えたら自分もそっち側の人間になっていたかもしれない、あるいはいつの日かそうなってしまうのかもしれないと思うと、とても恐ろしくなります。
けれども私は彼らのようにはなりたくないし、人の幸せを奪ったり壊したりして笑う人間になるくらいなら一人で死んだほうがマシかな、という風に考えています。人間として越えてはいけない一線を越えてモンスターに成り下がるくらいなら、人間の心を保ったまま死ぬほうが最期まで人間でいられるし、そうでありたいという個人的なプライドによるものです。
何にしろ、こういう事件があると、こうなる前にどうにかならなかったのかなというモヤモヤした気持ちと、タガが外れたら自分もああなってしまうのかという恐怖の気持ちです。