投資と人生の夢うつつ

元ニート、フリーター、現IT派遣の20代半ばの人間による、投資や生活、その他雑多な話題を書くブログです。

私の生きづらさの原因の一つ。それは、ジェンダーを押し付けられたことだった。

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「ジェンダー」という言葉を、あなたは知っているだろうか?

 

 

簡単ながら、引用して紹介しよう。

 

ジェンダーは社会的・心理的性別を指す。

(中略)

先天的・身体的・生物学的に個体が具有する性別に対し、「社会的・文化的に形成された性別」を、ジェンダーという。

ジェンダー - Wikipedia

 

私は実際のところ、身体は男性であるが、どうにも闘争心や戦いに勝ちたいといった「男性らしさ」のようなものがない。逆に優しさや共感性のほうが大きいので、男性でありながら「女性らしさ」が出てしまっている。

 

 

体は男性、だけれども心は女性的。

 

 

そんなチグハグな自分の生きづらさを整理する目的も兼ねて、今回は「ジェンダー」でつらくて苦しくなった私の過去について、話したい。

 

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私の性別は、身体的には男性だし、恋愛対象は女性だ。だから、いわゆるLGBTには該当しないと自分では思っている。

 

だけれども、私は「男」でいることが、つらくて嫌になったときがある。

 

元々、私は人と争うことが好きではなかった。負けて自分が傷つくのが嫌だったからし、人よりも遅いペースでしか物事を進められない人間であったからだ。

 

就活直前、父から「お前は男なのに覇気がないなあ。営業に行ったら鍛えられるから営業に行ったら?」と無責任に言われたことがきっかけになり、私の中であらゆるものがぐちゃぐちゃになった。ぐちゃぐちゃになった要因は色々あるが、その中の一つが「男は営業」という男性のジェンダーを押し付けられたことだった。

 

「営業は嫌だ。あんなもの怖くてできないし、やりたくもない」と私は思っていた。私は親の言うことを聞くいい子でずっと生きてきたので、これも「嫌でもやらなければならない。親の言うことは聞かなくてはいけない」と思い込んだ。

 

一方で、「どうして親の言うことを聞いて、嫌なことをして生きていかなければならないんだ?」という思いも芽生えていた。しかし、怖くてそのことを全く言えなくてどうしようもなくなり、「ずっと苦しい思いをして生きるのは嫌だ。死にたい」と思うようになった。押し付けられた役割が重すぎて背負いきれず、潰されたのだ。

 

 

私の心はここで初めて壊れた。そして、当時生きていた21年間の人生で、初めての挫折だった。

 

 

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また、心を病みながらも就活していた最中に、祖母が色々と話をしに来たことがあった。私を励まして元気づけようとしたのだということを理解はしていたが、その当時の私はひどく心が荒んでいた。何を言われても自分が責め立てられていたようにしか感じられなかった。

 

そのときに言われて覚えている言葉の中で、ずっと引っかかっているものがある。

 

 

「男の子なんだから」

 

 

この言葉の前後に何か言っていたが、それはどうだったか覚えていない。恐らく「くじけちゃだめだよ」とか「頑張れ」とか言われていたような気がする。

 

これが、ものすごく嫌だった。「じゃあ自分が女だったら頑張らなくていいの?自分が男だからこんなに苦労するの?」と本気で思ったが、祖母にこんなことは言えなかった。言ってしまったら、祖母がせっかく励ましてくれているのに失礼になってしまうと思って、とても言えなかった。

 

 

まるで、私は生まれた性別を間違えたのかと疑いたくなるくらい、つらくて苦しかった。

 

 

不安や不満を抱えつつ、何だかんだと家族に言われたりしながらも、新卒での就職はできた。私は内定を通知されたとき、「これで自分も社会人として普通の生活ができる」と、とても安心したのを覚えている。

 

なお、その仕事は半年で退職することにしたのだが、それはまた別のお話である。

 

「ジェンダー」で感じた生きづらさは、今は女装をすることで少しずつ無くなってきているように思える。女性には女性なりのつらさや大変さがあることを、ほんの一部であるが、女装を通して知ることができたのが要因かもしれない。

 

あと、出来不出来はともかくとして、一時的に違う性別に近づいた自分になってみることがとても楽しいと感じている。そんな私が女装をしてみた話もあるが、ここでは長くなるので詳しくはリンク先の記事で読んでほしい。

 

それでは、また。