どうも無職改めアルバイトです(気さくな挨拶)
投資をしていると、やっぱり夢を見るのがフルFIREだと思います。
株式を買って、その配当金や優待品などで生活を賄っていくことで、労働のストレスから解放されて自由に生きるというのは、この上なく魅力的な生き方のように感じられます。
しかし、フルFIREを達成するのは並大抵のことではありません。
仮に達成できたとしても、その生活を達成後も維持できるかどうかはまた別の話です。
まず、フルFIREを実現させるためには、自分の年間生活費を計算しつつ、それを賄えるだけの配当金を年間で受け取る必要があります。
例えば、生活費が月20万円かかるとしたら、20万×12か月で240万円が年間で必要となります。この240万円というのも、税引き後で受け取れる額として考えると、税引き前は300万円ほどの配当金を受け取らなければならない計算となります*1。
次に、年間で300万円の配当を5%の利回りで得ると仮定した場合、必要な投資資金を計算すると、6000万円がFIREに必要な資金であることが計算から導き出せます。
という感じで、フルFIREを達成するには具体的にどれくらいの資産があればいけるのかなと自分で計算してみました。
ぶっちゃけ、お金持ちでも何でもない凡人が6000万円もの投資資金をどうやって工面するのかと考えると、最初からフルFIREを目指すのは現実的ではないような気がしました。
そもそも、配当利回りを5%と設定した計算も、かなり机上の空論に近いところがあります。現実としては恐らく3~4%くらいの利回りが落としどころなのではと思いますので、そうなると6000万円でも足りないことになります。
加えて、現在では金融資産に関して増税という話も出ていますので、もしかしたら増税によりフルFIREに必要な資金が増えることにもなるかもしれません。
というかFIREを目指す目指さないに関わらず、投資をしている身として、金融資産周りで増税となると単純に利益が減って痛いです。
それでも何とか資産を積み上げてフルFIREが達成できたとしても、保有している株が何らかの理由で減配となったら、ダイレクトに生活資金も減ることになりますので、下手をしたらそれでFIRE生活が破綻する恐れもあります。
それを考えると、ただ単にフルFIREを達成するというのはいささか安直であると思われます。達成したその後もFIRE状態を維持するのに不断の努力が必要となりますし、もしかすると、そのことが生活をする上での不安要素やストレス要因になりかねないです。
労働から解放されて経済的自由・時間的自由を得てストレスフリーになるはずが、これでは結局、時間的自由はともかくとして、経済的には「FIRE生活を維持する」というストレスに縛られてしまうことになってしまいます。
だとすると、株式である程度の収入は確保しつつも、ある程度働いて給料を受け取って生活していく「バリスタFIRE」のほうが安定的だし、ある意味で生活に対して「リスクヘッジ」ができるというわけです。
というか、フルFIREを達成できるだけの資金を用意する頃には、FIREをする意義も失われているのではないかと個人的には思います。
私は2年間無職でいたことがありますが、そのときに強烈に感じたのが、社会からの孤立感や疎外感でした。もちろん収入が無いことによる経済的不安や生活不安、将来不安も大きかったですが。
それがアルバイトをいざ始めると、上記の不安がさっぱりと消え去りました。その経験から、働くということは単に給料を得るだけでなく、社会的な孤立感や疎外感を解消するのに最も有効的な手段であることが分かりました。
これがフルFIREで誰とも接することなく孤独に暮らせるかというと、何となく微妙なところとなります。まあ、一人でいること・一人で何かをやることに慣れきって、むしろ他人がいると変に気を遣って疲れるから一人が楽だったり、孤独との上手い付き合い方を身に着けている、みたいな人には丁度良いのかもしれませんが。
なので、収入面とメンタルヘルスの兼ね合いからして、フルFIREよりもバリスタFIREのほうが安定的だし現実的だろうという話でした。
※この話はあくまでも筆者個人の意見であり、それぞれの生活スタイルを批判または強制するものではありません。