投資と人生の夢うつつ

元ニート、フリーター、現IT派遣の20代半ばの人間による、投資や生活、その他雑多な話題を書くブログです。

「好きなことで生きていく」とは。

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「嫌なことをせずに、好きなことをして生きていこう!」

 

こんな言葉を、ネットとかで見かけることがありました。一見すると、非常に魅惑的で甘美な言葉です。嫌なことをしないで、好きなことだけをして生きていられるなんて言われたら、それに乗っかりたくもなります。

 

でも、「嫌なこと」って一体何でしょうね。会社に勤めてずっと仕事をこなすことでしょうか?それでずっと上からの言いなりになって、死んだように生きることなのでしょうか?

 

逆に「好きなこと」って何でしょうか?一日中ずっとゴロゴロしてのんびり何もしないことでしょうか?ずっとアニメを見たり、ゲームをしたりとかでしょうか?

 

どことなく、「好きなことをして生きる」という言葉に期待と幻想を抱きすぎてるかな~というのを個人的に感じたりもします。例えば、私の好きなことはアニメを見ることなのですが、「アニメをただ見ていればそれだけでお金がもらえるんか!?」と言われれば、そんなことはないでしょうと。1作品見たら1万円とかもらえるんですかね?そんなんだったら世の中の人みんな仕事しないでずっとアニメ見てるでしょ。

 

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あとですね、好きなこと「だけ」をして生きるって、飽きますよ。もちろん最初のうちは天国ですけれども。それまでやりたくても何らかの事情があってやれなかったことを、自分の気が済むまで存分にやれるというのは至上の幸福だったりします。でもそのうち飽きます。飽きて他のことをやりたくなります。

 

私の場合だったら最初は一日中アニメを見るとかしてましたけど、そのうちアニメを見るのが面白くなくなってきて、「あーアニメ見るの飽きたわー。他に面白いことないかなー」みたいなことになりました。

 

つまり何でしょうね。「好きなことで生きていく」って言っても、それが価値を生み出すものでなければそもそも話にならないかもね、というのがまずひとつ。あともうひとつが、クリエイティブなことが「好きなこと」であったとしても、真に自分が好きなことだけをやって生きていくのは相当に無理があるんじゃない?ということです。

 

例えばイラストレーターで、本当ならカワイイ女の子のイラストだけを描いていたいんだけど、冴えない中年のオジサンとか、そもそも人間ですらないモンスターのイラストとかも描かなきゃ食べていけないからその点でストレスやフラストレーションが溜まる…みたいなイメージですかね?

 

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あ、あれです。要は成功者という「上澄み」ばかりを見てはそれに憧れを持つがゆえに、その下に沈殿している現実とか厳しさとか下積みとかの「ヘドロ」的な、汚い部分から目をそらしてしまったり、そもそもそういう部分があることを知らないで…という感じでしょうか。それで実際にその道に入ってみたら、しんどくてやってられなくて耐え切れなくてドロップアウトです。世知辛いですね。

 

つまるところとしては、「好きなことで生きていく」ということをどこか安易に捉えすぎじゃないの?大丈夫?それで平気なの?後悔しない?というお話です。もっとも、そういう道を選ぶのは自分自身ですし、そこでの結果が降りかかるのも自分自身ですので、後悔ない道を自分で行きましょうね~ってわけでした。

 

個人的なお節介ですが、少なくとも、そういう耳障りの良い言葉を囁いて誘惑してくる人には気を付けたほうがいいかなと。